ホワイトバード-レイチェル コリー 遙への祈り
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1.プロローグ 夜明けへの祈り #1
2.バーミヤンからグラウンドゼロヘ #5
3.出会い #14
4.パレスチィナ #20
5.捧げし命 #25
6.未来への飛翔 #32
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1.2001年1月1目、その日世界の人々は、新たなる世紀が希望と平和の時代が到来するよう祈り、集い、そしてその様な祈りを込めて世界の各地ではたくさんの花火を打ち上げて、祝いました。それはニューヨークでもパレスティナでも、そしてレイチェルの住むオリンピアでも。
─ 打ち上ぐる 花火の中を 祈りゆく 来たるる時の やすらかならんを ─
2.しかし、その様な祈りを込めた花火を見上げながらも、レイチェルのこころは『どうして、この世界の人々は、くり返し、殺しあい、戦争なんかするの?』と叫んでいるのでした。
─ 繰り返し 戦争成したる 世紀より 離れゆくらん 祈りをこめて ─
3.その時、レイチェルの目には、庭に咲く花たちの様に輝く花火の中から、とりわけ美しい三つの光たちが、クリスタルの様な光を放ち、夜空のかなたへと舞って行くのを見つめていました。それは、『人類の希望へのともしび』の出現であるかのように、舞って行く光たちを。
─ きたるべく 人への道を 示すよう 現れいずるか みたまのすがた ─
4.だけど、どうしてもレイチェルの思いは、世界のいたる所で今でも戦争や飢餓で苦しんでいる人たちのことを、忘れることはできないのでした。
それは、うち続くパレスティナや世界の各地における悲惨なる姿のことを…
─ いつの時 戦い終わる そのときが 幾多なるへの 悲惨のはてに ─
5.そして、ようやく春の暖かさが訪れ様としていた頃、突如としてアフガニスタンにある古代よりじっとたたずみ、今目まで人類の歩みを見守ってきた、バーミヤンに立つ、巨大な石佛像が破壊されてしまうという事件が起こったことを知りました。そしてそんな姿を見てレイチェルは『光の天子たちは、何処へ行ってしまったの・・』と叫ぶのでした。
─ 人として 悲惨なるをも 見ぬるゆえ 佛さえこそ 恥づるがごとく ─
6.さらに、9月11目の早朝、レイチェルは友人からの電話で起こされて
『レイチェル、ニューヨークのこと知ってる?』
─ 澄み渡る 9月の空の 青きなか 突如起くるか 破壊の絶後 ─
7.はたして、どうしたことでしょう。
『どうして、こんなことが起こるの?どうして!』しかし、いくらレイチェルが思い、叫んでみても、そこに、いかなる答えも返って来ることはありませんでした。
─ はるかへの 限りのはてまで 叫ぱんと かえることなき 悲惨のはてに ─
8.そうして、ある目レイチェルは夢を見たのです。それは、本当にはニューヨークで何が起ったのかを、心の底で、深く知りたいと思っていたからなのかも知れません。だけど夢の中では、いくら前へ進もうとしても、足を進めることは出来ないのです。それは、一歩ふみ出すごとに、その地より、鋭い叫びが発せられる様に感ぜられて・・
一 いきころし おそるるまでに 踏みゆくも 切り裂く叫びに ふるるが如く ─
9.そうして、ようやく辿りついた、今では『グラウンドゼロ』と呼ばれているその場所は、まるで大きなブラックホールが、突然この地上に出現してしまったのかとも思える程のエネノレギーの場となって。
それは、いくらどんな、思いや疑問を発しみても、それはどんな思いでも飲み込まれ、そうして、そこから一切、出られなくなってしまう、そんな膨大なエネノレギーの坩堝となって。
─ 裂け地より 叫び出たる グラウンドゼロは ブラックホールの 魔力の如く ─
10.さらに驚くべきことに、レイチェルは、まだ行ったことも無い、エルサレムにある『嘆きの壁』そのものが、空飛ぶ鳥の如く飛来して、グラウンドゼロの破壊された壁面にびっしりと埋めつくされてしまっている姿を、ありありと目の前に見る思いに感じ、どこまでも驚かされてしまったのです。
─ 眼前に いかで見ゆるか 嘆きの壁が 飛来され来る 破壊のはてに ─
11.そうしてレイチェルは理解したのです。もはやこの地は、転変してしまったことを。それはもはや、この地とは人種の違いや宗教の違いすらをも乗り越てしまった、そんな世界の『聖地』となって、現われ出ていることを。
一 現はるは 新たなるへの 聖地なり 人種や教えの 違いを超えて ─
12.だから、この地とは、もはや一切の人間の『手』を、再び入れてはいけないところ。そこは、『人間』たるが成してしまった、そんな『過ち』こそが、『刻印』されてしまった、そんな『場』としての『聖地』となってしまったのだから…
─ 聖地へと 『刻印』ゆえに 変貌す あやまち犯す しるしのはてに ─
13.だから、もはやこの様な『聖地』へと変貌しまった、この地には、あらゆる建造物などは再び建ててはならない所になってしまったことを、レイチェルは知ったのです。再び、こんな悲惨な事を繰り返さぬために。そうしてそんな、『過ち』たるを『感ずる』ために…
─ 三千の いのち圧した 空間に 再び入やるか やいぱのさきを ─
14.そうして、あの今世紀の初めに現われた、三つの希望のともしびたちは、はたして何処へ行ってしまったというのでしょうか。
だけどレイチェルは、自分の住むオリンピア市を通過する、『希望へのともしび』たちが同時に交差する、そんな『出会い』の時を目にしたのです。
─ レイチェルの ふるさとにこそ 現わるる 希望を託くす みたまとなりて ─
15.その『ともしび』の一つとは、『人類の希望』として、その年のソルトレイク市にて開催される冬季オリンピックヘの聖火として、届けられ、託されていたのではないでしようか。
─ 出現す 希望の光に 導かれ 開催さるる ソルトの五輪 ─
16.そして、もう一つの『希望のともしび』とは、あの“ヒ回シマ”の地を一瞬の内に焼きつくした烈火が、『平和への祈りの姿に変化して』グラウンドゼロを目指して進む、平和巡礼の一団が携え行進する、『ヒロシマからのともしび』の中にこそ。
─ ヒロシマの 烈火変じて 許しとなって 平和捧ぐる 祈りとなって ─
17.そうして、その平和巡礼は、あの痛ましき事件のあった翌年の5月18目の、大いなるマザーアースの『母の日』に、ニューヨークのグラウドゼロに到着し、母なる大地への、聖なる祈りを捧げることが出来たのです。
─ 何故に グラウンドゼロにて 舞いゆるか 遥か祈りの 行脚のはてに ─
18.しかしもう一つの、希望のrともしぴ」とは一体、何処に行つてしまったというのでしよう。
だけど、本当は、それは見えない、人間たちへの『こころ』の中に?
─ 尊きへ 舞ゆるともしび いかにある はるかなるへの 想いねのはて ─
19.そうしてレイチェルは、オリンピア市で、毎年行なわれている、平和への祭典、『人類の行進』への参加を思いたったのです。
その日レイチェルは多くの友人たちに呼ぴかけて、そうしてその目は30羽もの白い鳥となり、大きな平和となって、舞い続けて行きました。
その中、レイチェルは、ひときわ白き大きな鳥となり、それは白き天使の舞うごとく…
─ レイチェルは 大きな白き 鳥となり 平和を捧ぐる 祈りとなって ─
20.だけれどもレイチェルは、戦争で殺され殺され、虐げられ続けている人々のいることを、決して忘れることは出来ないのでした。
そうして、レイチェルはついに、我をも知れぬ思いのままに、絶えることのなき、紛争の地、パレスティナヘ行く決心をしたのです。
─ 人として いかなるまでも 成しえるか 破壊されゆく 世界のなかに ─
21.しかし、そこには、いかなる『世界』が広がっていたということなのでしょか。どうして中学生のムハマンドは、通学中に、撃ち殺されなければならなかったというのでしょうか。
─ いかなるか ムハマンドの 罪たるは学校へ行かんと したるが為か ─
22.それでも多くのパレスティナの人々は、平和への希望や、生くることの望みを捨てることはなく、お互いの大切さの中に生きる人々のいることを見つめるのでした。それは、なおも破壊つくされた中にも残る、オリーブの木やオレンジたちを、大切に育て、そうしてそれこそを、人間としての尊厳さこそを保たんが為にも…
─ はかいされ 倒され尽くさる オレンジに なおも残るる 天への甘み ─
23.だけど一方、パレスティナでの現実は、毎日人々の住む家をつぶし、そうして8メートルをも越える高き非情なる壁の建設を続けているのでした。
─ なぜ続く 非情なるへの 壁の帯 人たることさへ 恐れしゆえか ─24.だけどレイチェルはそんな中、子供達に囲まれて、鉄砲弾の代わりに飛んで来る、「何ていう名前」「何ていう名前」の連発を受けながらも、辺り一面のガレキの中で、時として、子供たちと共に、サッカーに興じたりするのでした。
─ ガレキとて 歓喜の声さえ 響きゆく 子供たちとも 蹴り行く中に ─
25.そしてついに、2003年3月16目の朝を迎えました。
この日の朝もいつもの様に、何処までも青く澄んだ空の下、でもやはり時折遠く銃声すら響く中、しかしこの日はひときわ高く轟くエンジンの音が響きわたり…。
すると今にも、新たなる家を破壊せんとするブルドーザーが目の前に迫って来ているのでした。
─ 耳をつく ブルドーザーは 何をなす 人間たりとも 櫟きゆくか ─
26.それでもレイチェルたちの呼びかけに、一旦はエンジンを止めていたイスラェル兵も、レイチェルの姿を見つめても、それでも顔色一つも変えることもなく、再びブルドーザーを動かし始めたのです。
─ 兵士たち いま一番の 犠牲者たちよ 人たることをも 失ないゆくるか ─
27.そしてレイチェルは、ただイスラエル兵の目をひたすら見つめ、心の限りに叫び続けるのでした。ただ人間こその心を信じ『こんなことを、許してはいけない』と
─ ひたすらに 兵士のゆへを 祈らんと 命の限り 人をも信じ ─
28.しかし何たること、そのままブルドーザーはレイチェルを、無残にも礫き殺してしまったのです。
─ レイチェルは 何を伝えし 思いのそこに 捧げし命 ガレキとなるも ─
29.だけどレイチェルは最後まで、そんなことを成した兵士にさえ、恨みの言葉を発することは在かったのです。
─ はかなくも 命ははるか つくるとも 残ることのは 『背骨折れたり』 ─
30.だけどレイチェルの身の上に起こったこととは、今世界中で起こっている事の、ほんの一こまのことでしかないのです。
─ けだかきの 思いのうちに 倒るるか 捧げし命 つきゆくるとも ─
31.そしてレイチェルの倒されたその目は、米、英、スペインの三ヶ国の首脳が集まり、イラクヘと、そしてさらなる戦争への準備をしている最中でのことでもありました。
─ あなたこそ 救いゆくらん 世界こそ 命捧ぐる 姿なるなか ─
32.そして、ついに遠きに行ってしまったレイチェルは、今、はたしていかなる世界を目指し、新たなる飛翔をはたさん願うことなのでありましょうか。
さらなる世界を見つめるレイチェルは…
─ レイチェルの 捧げし思いの けだかきは 遥かなるへと とわなるはてへ ─
33.そしてレイチェルの夢でもあった、いつの目にかレイチェルの故郷のオリンピア市と、パレスティナのラファ市とが、平和な姉妹都市として結ぱれ行く目を夢見つつ・・
─ ラファたると オリンピアとを つなげたる 願いの虹は 姉妹の都市へ ─
34.あるいはレイチェルは、いつしかあの大きな天使の白い鳥となり、平和への思いを抱きつつ、世界のはてはてまでも、目指しつつ何処までも、飛翔しているのかも知れません。
あなたなる平和のこころのおもむくところは…何処へでも…
─ レイチェルは はるかの白き 天使となって はるかなるへの 神々さへも ─
─ にじりいる 祈りのはてに なにあらむ はるかなるへの 佛の道か ─合掌
石橋 行受
1.プロローグ 夜明けへの祈り #1
2.バーミヤンからグラウンドゼロヘ #5
3.出会い #14
4.パレスチィナ #20
5.捧げし命 #25
6.未来への飛翔 #32
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<1> プロローグ夜明けへの祈り
1.2001年1月1目、その日世界の人々は、新たなる世紀が希望と平和の時代が到来するよう祈り、集い、そしてその様な祈りを込めて世界の各地ではたくさんの花火を打ち上げて、祝いました。それはニューヨークでもパレスティナでも、そしてレイチェルの住むオリンピアでも。
─ 打ち上ぐる 花火の中を 祈りゆく 来たるる時の やすらかならんを ─
2.しかし、その様な祈りを込めた花火を見上げながらも、レイチェルのこころは『どうして、この世界の人々は、くり返し、殺しあい、戦争なんかするの?』と叫んでいるのでした。
─ 繰り返し 戦争成したる 世紀より 離れゆくらん 祈りをこめて ─
3.その時、レイチェルの目には、庭に咲く花たちの様に輝く花火の中から、とりわけ美しい三つの光たちが、クリスタルの様な光を放ち、夜空のかなたへと舞って行くのを見つめていました。それは、『人類の希望へのともしび』の出現であるかのように、舞って行く光たちを。
─ きたるべく 人への道を 示すよう 現れいずるか みたまのすがた ─
4.だけど、どうしてもレイチェルの思いは、世界のいたる所で今でも戦争や飢餓で苦しんでいる人たちのことを、忘れることはできないのでした。
それは、うち続くパレスティナや世界の各地における悲惨なる姿のことを…
─ いつの時 戦い終わる そのときが 幾多なるへの 悲惨のはてに ─
<2>バーミヤンからグランドゼロへ
5.そして、ようやく春の暖かさが訪れ様としていた頃、突如としてアフガニスタンにある古代よりじっとたたずみ、今目まで人類の歩みを見守ってきた、バーミヤンに立つ、巨大な石佛像が破壊されてしまうという事件が起こったことを知りました。そしてそんな姿を見てレイチェルは『光の天子たちは、何処へ行ってしまったの・・』と叫ぶのでした。
─ 人として 悲惨なるをも 見ぬるゆえ 佛さえこそ 恥づるがごとく ─
6.さらに、9月11目の早朝、レイチェルは友人からの電話で起こされて
『レイチェル、ニューヨークのこと知ってる?』
─ 澄み渡る 9月の空の 青きなか 突如起くるか 破壊の絶後 ─
7.はたして、どうしたことでしょう。
『どうして、こんなことが起こるの?どうして!』しかし、いくらレイチェルが思い、叫んでみても、そこに、いかなる答えも返って来ることはありませんでした。
─ はるかへの 限りのはてまで 叫ぱんと かえることなき 悲惨のはてに ─
8.そうして、ある目レイチェルは夢を見たのです。それは、本当にはニューヨークで何が起ったのかを、心の底で、深く知りたいと思っていたからなのかも知れません。だけど夢の中では、いくら前へ進もうとしても、足を進めることは出来ないのです。それは、一歩ふみ出すごとに、その地より、鋭い叫びが発せられる様に感ぜられて・・
一 いきころし おそるるまでに 踏みゆくも 切り裂く叫びに ふるるが如く ─
9.そうして、ようやく辿りついた、今では『グラウンドゼロ』と呼ばれているその場所は、まるで大きなブラックホールが、突然この地上に出現してしまったのかとも思える程のエネノレギーの場となって。
それは、いくらどんな、思いや疑問を発しみても、それはどんな思いでも飲み込まれ、そうして、そこから一切、出られなくなってしまう、そんな膨大なエネノレギーの坩堝となって。
─ 裂け地より 叫び出たる グラウンドゼロは ブラックホールの 魔力の如く ─
10.さらに驚くべきことに、レイチェルは、まだ行ったことも無い、エルサレムにある『嘆きの壁』そのものが、空飛ぶ鳥の如く飛来して、グラウンドゼロの破壊された壁面にびっしりと埋めつくされてしまっている姿を、ありありと目の前に見る思いに感じ、どこまでも驚かされてしまったのです。
─ 眼前に いかで見ゆるか 嘆きの壁が 飛来され来る 破壊のはてに ─
11.そうしてレイチェルは理解したのです。もはやこの地は、転変してしまったことを。それはもはや、この地とは人種の違いや宗教の違いすらをも乗り越てしまった、そんな世界の『聖地』となって、現われ出ていることを。
一 現はるは 新たなるへの 聖地なり 人種や教えの 違いを超えて ─
12.だから、この地とは、もはや一切の人間の『手』を、再び入れてはいけないところ。そこは、『人間』たるが成してしまった、そんな『過ち』こそが、『刻印』されてしまった、そんな『場』としての『聖地』となってしまったのだから…
─ 聖地へと 『刻印』ゆえに 変貌す あやまち犯す しるしのはてに ─
13.だから、もはやこの様な『聖地』へと変貌しまった、この地には、あらゆる建造物などは再び建ててはならない所になってしまったことを、レイチェルは知ったのです。再び、こんな悲惨な事を繰り返さぬために。そうしてそんな、『過ち』たるを『感ずる』ために…
─ 三千の いのち圧した 空間に 再び入やるか やいぱのさきを ─
<3>出会い
14.そうして、あの今世紀の初めに現われた、三つの希望のともしびたちは、はたして何処へ行ってしまったというのでしょうか。
だけどレイチェルは、自分の住むオリンピア市を通過する、『希望へのともしび』たちが同時に交差する、そんな『出会い』の時を目にしたのです。
─ レイチェルの ふるさとにこそ 現わるる 希望を託くす みたまとなりて ─
15.その『ともしび』の一つとは、『人類の希望』として、その年のソルトレイク市にて開催される冬季オリンピックヘの聖火として、届けられ、託されていたのではないでしようか。
─ 出現す 希望の光に 導かれ 開催さるる ソルトの五輪 ─
16.そして、もう一つの『希望のともしび』とは、あの“ヒ回シマ”の地を一瞬の内に焼きつくした烈火が、『平和への祈りの姿に変化して』グラウンドゼロを目指して進む、平和巡礼の一団が携え行進する、『ヒロシマからのともしび』の中にこそ。
─ ヒロシマの 烈火変じて 許しとなって 平和捧ぐる 祈りとなって ─
17.そうして、その平和巡礼は、あの痛ましき事件のあった翌年の5月18目の、大いなるマザーアースの『母の日』に、ニューヨークのグラウドゼロに到着し、母なる大地への、聖なる祈りを捧げることが出来たのです。
─ 何故に グラウンドゼロにて 舞いゆるか 遥か祈りの 行脚のはてに ─
18.しかしもう一つの、希望のrともしぴ」とは一体、何処に行つてしまったというのでしよう。
だけど、本当は、それは見えない、人間たちへの『こころ』の中に?
─ 尊きへ 舞ゆるともしび いかにある はるかなるへの 想いねのはて ─
19.そうしてレイチェルは、オリンピア市で、毎年行なわれている、平和への祭典、『人類の行進』への参加を思いたったのです。
その日レイチェルは多くの友人たちに呼ぴかけて、そうしてその目は30羽もの白い鳥となり、大きな平和となって、舞い続けて行きました。
その中、レイチェルは、ひときわ白き大きな鳥となり、それは白き天使の舞うごとく…
─ レイチェルは 大きな白き 鳥となり 平和を捧ぐる 祈りとなって ─
<4>パレスティナ オレンジの樹々やオリーブたちよ
20.だけれどもレイチェルは、戦争で殺され殺され、虐げられ続けている人々のいることを、決して忘れることは出来ないのでした。
そうして、レイチェルはついに、我をも知れぬ思いのままに、絶えることのなき、紛争の地、パレスティナヘ行く決心をしたのです。
─ 人として いかなるまでも 成しえるか 破壊されゆく 世界のなかに ─
21.しかし、そこには、いかなる『世界』が広がっていたということなのでしょか。どうして中学生のムハマンドは、通学中に、撃ち殺されなければならなかったというのでしょうか。
─ いかなるか ムハマンドの 罪たるは学校へ行かんと したるが為か ─
22.それでも多くのパレスティナの人々は、平和への希望や、生くることの望みを捨てることはなく、お互いの大切さの中に生きる人々のいることを見つめるのでした。それは、なおも破壊つくされた中にも残る、オリーブの木やオレンジたちを、大切に育て、そうしてそれこそを、人間としての尊厳さこそを保たんが為にも…
─ はかいされ 倒され尽くさる オレンジに なおも残るる 天への甘み ─
23.だけど一方、パレスティナでの現実は、毎日人々の住む家をつぶし、そうして8メートルをも越える高き非情なる壁の建設を続けているのでした。
─ なぜ続く 非情なるへの 壁の帯 人たることさへ 恐れしゆえか ─24.だけどレイチェルはそんな中、子供達に囲まれて、鉄砲弾の代わりに飛んで来る、「何ていう名前」「何ていう名前」の連発を受けながらも、辺り一面のガレキの中で、時として、子供たちと共に、サッカーに興じたりするのでした。
─ ガレキとて 歓喜の声さえ 響きゆく 子供たちとも 蹴り行く中に ─
<5>捧げし命
25.そしてついに、2003年3月16目の朝を迎えました。
この日の朝もいつもの様に、何処までも青く澄んだ空の下、でもやはり時折遠く銃声すら響く中、しかしこの日はひときわ高く轟くエンジンの音が響きわたり…。
すると今にも、新たなる家を破壊せんとするブルドーザーが目の前に迫って来ているのでした。
─ 耳をつく ブルドーザーは 何をなす 人間たりとも 櫟きゆくか ─
26.それでもレイチェルたちの呼びかけに、一旦はエンジンを止めていたイスラェル兵も、レイチェルの姿を見つめても、それでも顔色一つも変えることもなく、再びブルドーザーを動かし始めたのです。
─ 兵士たち いま一番の 犠牲者たちよ 人たることをも 失ないゆくるか ─
27.そしてレイチェルは、ただイスラエル兵の目をひたすら見つめ、心の限りに叫び続けるのでした。ただ人間こその心を信じ『こんなことを、許してはいけない』と
─ ひたすらに 兵士のゆへを 祈らんと 命の限り 人をも信じ ─
28.しかし何たること、そのままブルドーザーはレイチェルを、無残にも礫き殺してしまったのです。
─ レイチェルは 何を伝えし 思いのそこに 捧げし命 ガレキとなるも ─
29.だけどレイチェルは最後まで、そんなことを成した兵士にさえ、恨みの言葉を発することは在かったのです。
─ はかなくも 命ははるか つくるとも 残ることのは 『背骨折れたり』 ─
30.だけどレイチェルの身の上に起こったこととは、今世界中で起こっている事の、ほんの一こまのことでしかないのです。
─ けだかきの 思いのうちに 倒るるか 捧げし命 つきゆくるとも ─
31.そしてレイチェルの倒されたその目は、米、英、スペインの三ヶ国の首脳が集まり、イラクヘと、そしてさらなる戦争への準備をしている最中でのことでもありました。
─ あなたこそ 救いゆくらん 世界こそ 命捧ぐる 姿なるなか ─
<6> 未来への飛翔
32.そして、ついに遠きに行ってしまったレイチェルは、今、はたしていかなる世界を目指し、新たなる飛翔をはたさん願うことなのでありましょうか。
さらなる世界を見つめるレイチェルは…
─ レイチェルの 捧げし思いの けだかきは 遥かなるへと とわなるはてへ ─
33.そしてレイチェルの夢でもあった、いつの目にかレイチェルの故郷のオリンピア市と、パレスティナのラファ市とが、平和な姉妹都市として結ぱれ行く目を夢見つつ・・
─ ラファたると オリンピアとを つなげたる 願いの虹は 姉妹の都市へ ─
34.あるいはレイチェルは、いつしかあの大きな天使の白い鳥となり、平和への思いを抱きつつ、世界のはてはてまでも、目指しつつ何処までも、飛翔しているのかも知れません。
あなたなる平和のこころのおもむくところは…何処へでも…
─ レイチェルは はるかの白き 天使となって はるかなるへの 神々さへも ─
─ にじりいる 祈りのはてに なにあらむ はるかなるへの 佛の道か ─合掌
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